歴史探訪スクール第二回講座「補陀落世界の文化的景観(フィールドワーク)」(6月16日開催)実施報告

平成30年6月16日(土)、歴史探訪スクール第二回講座「補陀落世界の文化的景観(フィールドワーク)」を補陀落山寺周辺にて開催いたしました。講座に参加していただいた皆様、講義を担当していただきました速水盛康(はやみしげやす)先生、誠にありがとうございました。

それでは、当日の様子をご報告いたします。

 

今回の講座では約50名の方々にご参加いただきました。

道の駅なちに集合し、受付を終えた後、速水先生による講義が始まりました。

今回は、世界遺産にも登録されている「補陀洛山寺」を舞台に、観音の浄土とされる補陀落山に対する信仰である補陀落信仰についてフィールドワーク形式でお話をいただきました。

当日配布された資料を用いながら、補陀落渡海の出発点であり世界遺産にも登録されている補陀洛山寺にて、展示されている補陀洛渡海船や本堂を見学しました。                                   補陀落渡海は、生きながらにして観音浄土を目指す為、渡海船に約30日分の食糧を積み込み、外から釘を打ちつけて航海にでたといわれており、一種の捨身行であり水葬の習俗を反映しているといわれている。その姿は、天国の道にある荊棘を刈る為大なる鎌を携え、背に大石を縛り付け袖に石を充たしていた。そのまま海に身を投げることで、速やかに天国に達すると考えられていた。また、自ら海に身を投げず、船に大きな孔を作り栓をつけていたものを抜き船と共に海底に沈むこともあった。

本堂も見学させていただき、管理人の方から本尊である千手観音像などについて説明いただきました。       寺に隣接する浜の宮王子社では、神仏習合の信仰について学びました。                       最後に、那智浜を訪れ、補陀落渡海の風景を眺めながら渡海された人々に思いをはせるとともに、文化的景観について考えました。

参加者の方は、速水先生の話を熱心に聞きながらメモをとるなどしていました。

 

講義はだいたい二時間ほどで終了いたしました。参加していただきました皆様、講義を担当していただきました速水先生、本当にありがとうございました。

 

次回の講座は9月2日(土)、場所は「新宮市福祉センター」で開催します。14時00分に講座を開始いたしますので、余裕をもってお集まりください。講義名は「西国巡礼と三十三度行者」です。講師は、紀伊風土記の丘の藤森寛志先生です。

※申し込み締め切り日は8月29日(水)です。

 

参加申込は新宮市教育委員会【文化振興課】へ電話・FAX・メールのいずれかでお申し込みお願いします。参加対象者は中学一年生から大人までです。

中学生、高校生は無料となっていますので、歴史好きの学生さんたちもふるってご参加ください。一講座だけの申し込みも可能ですし、あらかじめ年間を通しての申込みも可能です。一人年間1,000円となっておりますので、ぜひご利用ください。

詳細は下のリンクからお願いします。

平成30年度 歴史探訪スクール 申込み方法 年間スケジュール

今回参加していただいた参加者の皆様、そして新宮・熊野地方の歴史や文化に興味がある皆様。次回のご参加を心からお待ちしております。

文化振興課・連絡先

TEL:0735-23-3368

FAX:0735-23-3370

E-mail:bunka@city.shingu.lg.jp