歴史探訪スクール第3回講座「世界遺産15周年~世界遺産の価値を問う~」(8月31日開催)実施報告

令和元年8月31日(土)、歴史探訪スクール第3回講座「世界遺産15周年~世界遺産の価値を問う~」を福祉センターにて開催いたしました。講座に参加していただいた皆様、講義を担当していただきました速水盛康(はやみしげやす)先生、誠にありがとうございました。

それでは、当日の様子をご報告いたします。

 

 

 

 

 

 

今回の講座では約50名の方々にご参加いただきました。

 

「紀伊山地の霊場と参詣道」が世界遺産として登録されて、今年で15周年になります。熊野学研究委員会歴史部会委員の速水先生がご自身の経験をもとに世界遺産の価値というものはどういうものであるかをお話いただきましたので、ご紹介します。

15年前の世界遺産の数は、日本で文化遺産10件、自然遺産2件、複合遺産0件の計12件で、世界的には文化遺産611件、自然遺産154件、複合遺産23件の計788件でした。

15年を経て世界遺産の数は、日本で文化遺産19件、自然遺産4件、複合遺産0件の計23件で、世界的には文化遺産869件、自然遺産213件、複合遺産39件の計1121件となりました。国内遺産の特徴としては、負の遺産や文化的景観、産業遺産、現代建築、国境を超える世界遺産、信仰に関連する遺産などです。

 

世界遺産に登録されて15周年の「紀伊山地の霊場と参詣道」

紀伊山地の霊場と参詣道は、自然の神々を祀る日本古来の自然信仰が紀伊山地に三つの異なった宗教を育み信仰の山としての霊場を築きそこに繋る道が造られ神聖性の高い文化的景観を形成している、という特質がある。紀伊半島という大きな舞台で、自然物や参詣道、霊場がともに指定されている。 「道」が世界遺産になったのは、世界でも2例目である。外国ではまず道ができて文化が広がったというものであるが、参詣道は霊場が先にできそこへ至る道ができたという違いがある。

速水先生は講義の最後に、「外国から観光に来られている方々は何かを求めてやってきている。それは価値観の違いなど、心に響くものを見に来るのではないか。この熊野地域の強い個性をもっと強く発信していく努力をしていかなければならない。これからは【生き方と終わり方】がテーマとなっていくのではないだろうか。」とまとめられました。

 

講義は1時間半ほどで無事終了いたしました。本当にありがとうございました。   次回の講座は10月5日(土)、会場は「新宮市役所別館大会議室」で14時半から開催します。講義名は「水野氏入部以前 -新宮と堀内氏-」です。講師は、中京大学教授である播磨良紀(はりまよしのり)さんです。

 

参加申込は新宮市教育委員会【文化振興課】へ電話・FAX・メールのいずれかでお申し込みお願いします。参加対象者は中学一年生から大人までです。 中学生、高校生は無料となっていますので、歴史好きの学生さんたちもふるってご参加ください。一講座だけの申し込みも可能ですし、あらかじめ年間を通しての申込みも可能です。一人年間1,000円となっておりますので、ぜひご利用ください。 詳細は下のリンクからお願いします。

令和元年度 歴史探訪スクール 申込み方法 年間スケジュール

今回参加していただいた参加者の皆様、そして新宮・熊野地方の歴史や文化に興味がある皆様。次回のご参加を心からお待ちしております。

 

 

文化振興課・連絡先

TEL:0735-23-3368

FAX:0735-23-3370

E-mail:bunka@city.shingu.lg.jp