香時計

 清閑院に伝わるこの香時計は別名「常香盤(じょうこうばん)」と言い、仏前に香を絶えることなくくゆらせておくための香炉の一種です。江戸時代の寛政年間(1789~1800)のものと伝えられています。

上の箱の中に灰を詰め、7本の溝をつけた木型を灰の上に置き、その溝の部分に抹香を満たします。抹香の端に火をつけた後はふたを閉め、8個の穴から香煙を漂わせるという仕組みです。

本品のように大型のものは大変珍しく、全部の抹香が燃え尽きるまでに1日かかるそうです。

香時計